近年の自動車はハイテク化し旧来のリモコンキーに変わってスマートキー(アクセスキー・アドバンスドキー・インテリジェントキー・キーレスオペレーションキー・リモートコントロールキー・携帯リモコン・電子カードキーなど自動車メーカー各社で呼称が異なります)を採用する自動車が増えてきています。スマートキーを持ったドライバーが車に近づいたりドアノブに触れるだけで鍵の開閉ができることや、キーを刺さないでエンジンの始動が可能など、利便性や車両盗難に対するセキュリティ性能の高さなどからスマートキーを採用した車種がどんどん増えていますが、残念ながらスマートキーにしたことによる新たなトラブルも発生しています。
最も多いスマートキーのトラブルは電池切れによるものです。スマートキーはその利便性やセキュリティ性能を、暗号化されたデータを車載コンピューターとやり取りすることで実現しています、このためもしバッテリー切れを起こした場合には車内への閉じ込めや鍵が開かない、エンジンが始動できないといった致命的なトラブルが発生します。通常1年から2年の電池寿命は持っているのですが、通信機器は使用環境によって電池持ちが大きく変わることに注意が必要です。鍵が車両の近くにある時は常に通信を行うため特に早く電池を消耗しますので、車両からは5メートル以上離して保管します。また電磁調理器・携帯電話・パソコンといった電磁波を出す家電がそばにある場合にも、受信状態となり電池を消耗するため1メートル以上離して保管することを自動車メーカーが推奨しています。キーが反応する距離が短くなってきた場合は、明らかに電池が弱まっていますのですみやかに交換することをお勧めします。このようなスマートキーのトラブル回避のためには、毎年電池を交換する、交換用ボタン電池を常に用意しておく、などによって対応してください。
キーレスでロックを開けて車中に鍵や手荷物を入れた状態で、そのまま車に乗り込まずにドアを締めて、少し時間が開いてしまった時に勝手にロックが掛かってしまうといった事例が多発しています。駐車場で他の車の出入りの邪魔になると思ってよけていたり、お子様がアイスクリームやジュースをこぼしてベタベタにしてしまった時など、車外でキレイにしてから乗り込もうと思った時などに起こりやすいケースです。これらはリモコン電池の消耗やドアの開閉を検出するスイッチの不良、車ごとのカーセキュリティーの仕組みなどの複合原因で発生します。ドア解錠後にすぐに乗り込まなかった場合数十秒で再ロックされる仕組みがある車で、センサーがドアの開閉を感知しなかった時や、開錠後しばらくエンジンを始動しなかった場合に再ロックがかかる仕組みを持っている車、エンジン始動後に一定時間経つと自動でロックされる仕様の車など、この様なトラブルはしばしば発生していますので注意してください。