「マスターキー」という言葉はどなたでもご存知だと思います。ホテルで鍵のとじ込みをした場合に、フロントからマスターキーを持ってきてドア扉を解錠してもらうといったように「グループ内のどの錠でも開けられる」のがマスターキーです。ではマンションエントランスのオートロックや、駐車場・ゴミ捨て場などの出入り口と、居住者それぞれの玄関扉を各人の鍵で、同時に施開錠可能なものの仕組みをご存知でしょうか?このページでは、マンションで利用されている逆マスターキー(リバースマスターキー)システムの仕組みをご説明します。
マスターが、一本の鍵で複数のシリンダーを施開錠出来る仕組みであるのに対し、逆マスターは一つのシリンダーを複数の鍵で施錠・開錠出来る仕組みをいいます。この時それぞれの鍵を「逆マスターする方」といい、複数の鍵で解除可能な錠前を「逆マスターされる方」といいます。
分譲マンションで使用されるこのシステムは、施工前に世帯数、マスターキーの管理者数、逆マスターが必要なシリンダーの数を設定し、MIWA・GOALといった著名な錠前部品メーカーに発注し独自のキーシステムを設計します。このため後から部屋数の変更や鍵の紛失・シリンダーの破損などが起こった場合、単純に同じメーカーの同じ型番のシリンダーを付け替えても、正規品と同じようには使用出来ません。キーシステム外の鍵は、各部屋の施解錠はできても、エントランスなどのカギが開かなくなるからです。
プロの鍵屋であれば、現場に伺いその場で玄関鍵を開錠することが可能ですが、カギがないという状況には替りがありません。逆マスターキーシステムの鍵交換は、キーシステムに合わせたカギとシリンダーが必要になりますので、通常は錠前部品納入メーカーに発注を行い納品されたものを取り付けます。しかしその場合、納品までに1~2週間かかるため、翌日自宅から外出できないという問題が発生します。そのようなときは、取り敢えず玄関ドアのシリンダー錠を取付可能なものに取り替え、自室の施錠・解錠だけ出来るようにするのは一つの手です。その後正規交換部品が届いた後、仮のシリンダーを取り外して交換を行えば、逆マスター可能なカギに戻すことが可能です。マンションなど集合住宅の逆マスターキーシステムの鍵交換・修理は弊社にお任せください。