戸建てにお住まいの皆様は勝手口の鍵チェックは行われていますでしょうか?勝手口は構造上建屋の裏に配置されていることが多く、表通りなどから死角になってしまいがちです。空き巣の侵入経路は10%以上が勝手口であるというデータからも、被害にあいやすいことをしっかりと認識し、勝手口のあるお宅は防犯対策をしっかりと取る必要があります。このことからも、もし勝手口の鍵に開きにくい・閉まりにくいなどの劣化が見られた時は防犯性の低い古いモデルである可能性からも、速やかに修理を行う、より安全性の高い鍵に変更する、といった防犯対策を含めた対応をおすすめします。
玄関ドアと比較すると、勝手口のドアには丈夫な素材が使用されない傾向があるうえに、防犯性の低い錠前が付いていることが多くあります。空き巣は人目につかず短時間で侵入できる場所を狙ってきますので、場合によっては玄関鍵以上にセキュリティに考慮した鍵をつける必要性があります。
一般的によく知られている「ピッキング」という手口では、鍵穴に金属性のピンを差し込み強制的に開錠します。未対策のシリンダー錠はものの数秒で開錠されてしまいますので、長期間使用した古い錠前に劣化を見つけた場合には、修理を行うよりは思い切って対策済みで耐ピッキング性能の高いシリンダーに変更してしまうほうが良いでしょう。また「サムターン回し」という不正開錠方法は、ドリルなどで鍵穴周辺に穴を開けそこから棒状のものを差し込みサムターンをひねって開けてしまうというものです。かなり荒っぽい開錠方法ですが勝手口は人目につかず行い易いためサムターン回し対策は重要です。具体的なサムターン回し対策としてはサムターンにカバーを付けてドアの内側からでないとツマミを触ることが出来ないようにする。ただ回すだけでは空回りしてしまう押し回しタイプのサムターンに変更する。サムターン位置にシリンダー錠を付けて内側からも鍵を使用しないと開かないインナー錠に変更するというものがあります。また特定の錠前だけに行われる攻撃方法に「カム送り開錠・バイパス開錠」と呼ばれる物がありますので、該当品を使用していないかチェックを行います。このように修理がよいのか、交換または防犯用パーツを追加したほうが良いのかはケースバイケースですので、勝手口の鍵に劣化を発見された場合には鍵のプロにご連絡ください。現在の鍵の状態を正確に把握し、危険性がある場合には適切なアドバイスと作業を行います。